おしっこが出にくい
小型の室内犬を飼っておられる方が、最近おしっこが出にくいようだという症状で来院されました。
年齢が10歳で、元気やその他は変化がないということで、一般検査をさせて頂きました。
その結果、血液検査では肝機能や腎機能、などの16項目には異常がなかったのですが、
レントゲンで膀胱内に結石が見つかりました。
膀胱結石の中にはレントゲンで写らない性質のものもあり、超音波診断装置(エコー)で確認をしてみると、
直径2〜3ミリの石が二つありました。
なお、腎臓の中や、尿道内には見られず、今のところ完全に尿が排泄できており、
膀胱内に貯留しているわけではないので、何度も足を挙げておしっこの格好をするという症状は、
膀胱炎に伴う残尿感によるものと考えられました。
食事療法(処方食)と内服薬で、結石の排出を促すことにしました。
↑これがエコーの写真です。
画面上の丸い部分から下腹部を見た断層図で、黒い楕円形のものが膀胱で、
その中に白い結石が二個写っているのがお分かりいただけると思います。