猫の特発性膀胱炎(FIC)

<はじめに>

猫の特発性膀胱炎(FIC)というのは、その名のとおり、原因不明で起きる猫の膀胱の炎症のことである。

この病気はまた、猫の下部泌尿器疾患(FiLUTD)とか、猫泌尿器症候群(FUS)などとも呼ばれている。

FICはすべての猫の約1パーセントが罹っているとみられる。

 

長年にわたって調査が行われたにもかかわらず、FICの原因は未だに不明である。

FICの発生に関与している要因としては、次のようなものが考えられる。ウィルス、与えられる食事の種類(とくに

ミネラル分の多いドライフード)、ストレス、厳密に室内だけに閉じ込める事。遺伝的要因(たとえば、長毛種の方が

罹りやすいようである。)などである。

よく行われる治療には、ドライフードから缶詰フードへの食餌の変更や、動物の環境におけるストレスをより減らす

事などがある。

 

炎症によって出来た壊死組織片や結石が蓄積して塊になり、それが雄猫の尿道閉塞を起こし、その結果命を

脅かすような救急状態になると信じられている。

FICには雄でも雌でも罹るが、雌の場合尿道閉塞を起こす事はまれである。

なぜなら、雌猫の尿道は雄のものより短く、しかも広いからである。

 

<どんなことに注意するか>

猫の病気ベストテンの尿道閉塞の所に詳しく述べているので、参照してください。